人工毛植毛の危険性
植毛方法には、人工毛植毛と自毛植毛の2種類があります。
最初に発達したのは人工毛植毛でしたが、その後、施術によるトラブルの報告が寄せられたことから、アメリカでは1979年、FDA(食品医薬品局)によって人工毛植毛が禁じられています。
具体的にどのようなトラブルがあったのかと言うと、その大半は拒絶反応による頭皮の腫れや化膿、脱毛です。
拒絶反応とは、人間が生まれながらに持ち合わせている免疫機能が、異物の侵入を拒む際にあらされる現象で、人工毛植毛においては、接触性皮膚炎や植毛部位の脱毛などが主症状として報告されています。
最悪の場合、感染症によって頭皮が壊死する可能性もあることから、日本でも、人工毛植毛より自毛植毛の施術が推奨されています。
安全性の高い自毛植毛
一方、自毛植毛は人工毛植毛に比べ、安全性が高い施術として知られています。
最も大きなメリットは、拒絶反応が起こらないことです。自毛植毛では、自分の後頭部などから採取した髪を植毛するので、免疫機能による拒絶反応が起こりにくく、トラブルのリスクが大幅に少なくなっています。
また、近年では自毛植毛の技術も発達しており、頭皮に目立つ傷跡を残すことなく仕上げることが可能となっています。
施術中や施術後の痛みも軽減されていることから、患者の体への負担が少なく、安全性の高い施術として認められています。
技術力の高いクリニックを選ぼう
自毛植毛は安全性の高い施術と述べましたが、これには『技術力の高いクリニックで行った場合』という大前提が存在します。
設備不足やスタッフの技量不足が目立つクリニックで施術すると、頭部に目立つ傷跡が残ってしまったり、施術中に大きな痛みを感じる場合があります。
自毛植毛機器などを採用しているクリニックの場合、高等技術は望めない分、仕上がりは一定となりますが、手作業で施術しているクリニックは仕上がりに大きな差が生まれます。
まずはあちこちのクリニックを比較検討し、設備・技量ともに信頼できるクリニックを選ぶことがトラブルの回避につながります。