手術後の発毛過程を把握しよう
自毛植毛は後頭部から髪を含むドナー(移植片)を移植するため、施術後はすぐにフサフサの髪に戻れると思いがちです。
しかし、実際は約1ヶ月ほどで植毛した髪は抜け落ちてしまうため、新たに発毛するまでには数ヶ月~1年ほどの期間を要します。
特に初期脱毛が起こった時、植毛が失敗したのではとあわてがちなので、自毛植毛の発毛過程を事前に確認し、流れを把握しておきましょう。
ここでは、自毛植毛後の発毛過程を順番に説明します。
自毛植毛の発毛の流れ
1.初期脱毛が起こる
自毛植毛は毛髪と一緒にドナーを採取し、グラフト(株)分けしてから頭皮にそのまま移植します。
ドナーにはもともと生えていた毛髪が付着しているので、術後すぐの間は、あたかも植毛部位から髪の毛が生えたように見えます。
しかし、術後1ヶ月ほどすると、ヘアサイクルにより、植毛部位の髪が抜け落ちてきます。これを初期脱毛と言います。
突然髪が抜け出すのであわてる方も多いのですが、これは古くなった髪が一度抜け落ち、新しく生まれ変わるためのプロセスなので、植毛の失敗などではありません。
むしろ、初期脱毛が起こったということは、ドナーが定着した証拠と言えるでしょう。
2.休止期になる
初期脱毛後、髪はすぐに生えてくるわけではなく、一定期間の休止期に入ります。
抜けた後、いつまで経っても髪が生えてこないと不安を感じてしまいますが、休止期の間も、髪は成長期に向けて着実な準備を重ねています。
休止期を抜けると、髪が成長する成長期に入るので、それまでは辛抱強く待ちましょう。
3.発毛が起こる
2~3ヶ月の休止期を終えると、ヘアサイクルが成長期に突入し、植毛部位から新たに産毛が生えてくるようになります。
髪の伸び方はそれぞれの毛根によってまちまちですが、大体半年ほど経過すると、ほとんどの毛根から髪が生え始め、ぐんぐん成長するようになります。
すべて発毛するまでの期間には個人差がありますが、早い方は6ヶ月、平均としては1年ほどですべての髪が生えそろいます。